家族で介護をしている方の中には入浴介助に困っている方は多くいます。特に老老介助や独居の方だと転倒や溺死をしてしまう可能性があるため非常に危険です。
そういった方におすすめなのが、デイサービス施設に通所して入浴介助サービスを利用するという方法です。
この記事では「デイサービスで入浴のみの利用ができるのか」という疑問にお答えしたあと、入浴のみのサービスを利用する場合の料金帯や入浴介助サービスを利用する上でのメリット・デメリットについて解説します。
長時間のデイサービスを嫌がるという方も参考にして頂ければ幸いです。
デイサービスは入浴のみの利用もできる!
「デイサービスで入浴のみの利用ができるのか」という疑問に結論からお答えすると、入浴のみの利用も可能です。
「デイサービス」と一言にいっても、目的や対象者によって施設の種類や提供するサービスは様々です。
その中で、入浴のみの利用を目的とした方には「半日型デイサービス」あるいは「入浴特化型デイサービス」がおすすめです。
この2つについては下記で詳しく解説をしていきます。
入浴のみの利用におすすめのデイサービス①半日型デイサービス
半日型デイサービスとは、午前か午後の時間帯を選び利用するタイプのデイサービスです。
普通のデイサービスと同じで施設に到着後にバイタルチェックを行い、健康状態を確認した後に入浴やレクレーションなどの支援を受けることができます。
施設によってはお昼ご飯や晩ご飯を提供してくれる施設もあります。
長時間のデイサービスが苦痛と感じられる方や、時間を有効に使いたいクライアントに向いたサービスになります。
入浴のみの利用におすすめのデイサービス②入浴特化型デイサービス
入浴特化型デイサービスは、入浴の支援のみを提供するサービスです。
入浴だけをアテンダントに頼みたい方に向けたサービスとも言えます。
利用時間は午前や午後の短時間のみとなっていて、利用者も数十名程度と小規模な施設が多く見られます。
入浴特化型サービスは集団行動が苦手とされている方や訪問看護に抵抗がある人には適したサービスです。
短時間の利用となるため、レクレーションや食事の提供を行なっていない所が半日型デイサービスとの違いになります。
デイサービスで入浴のみを利用する際の料金は?
デイサービスで入浴のみの利用をする場合、料金は1回あたり1000円程度が平均です。
月毎の利用料に対して、介護保険が適応されるため、保険金額を差し引いた額が請求されます。
料金は介護度数により変動しますが、保険が適応された後はおおよそ500円前後になりますので料金自体は比較的安いです。
デイサービスで入浴のみを利用するメリット
デイサービスで入浴のみのサービスを利用するメリットとしては以下の5つが挙げられます。
- 家族の入浴介助を楽にできる
- 家族が仕事に行っている時間も入浴できる
- 他のクライアントと交流できる
- バイタルチェックをしてもらえる
- 家族が休む時間が作れる
上記のメリットについて解説します。
①家族の入浴介助を楽にできる
自宅のお風呂は段差があったり脱衣所も狭かったりするので、家族介護にはどうしても限界があります。また、入浴介助を行う側の不安は、介助を受ける側にも伝わってしまいます。
その点、デイサービスではアテンダントのサポートを受けながら入浴ができるため、クライアントもリラックスして入浴することが可能です。
デイサービスのお風呂は手すりが多く、床も滑りにくいため転倒による事故を防げるように工夫がされているので、安全面も確保されています。
②家族が仕事に行っている時間も入浴できる
クライアントの家族は、日中、仕事に行かれる方がほとんどです。
夕方に帰宅しても、疲れて入浴介助をする体力が残っておらず、事故に繋がる可能性があります。
家族が多忙の時は、デイサービス施設で働くアテンダントをうまく使うことも大事です。
③他のクライアントと交流できる
デイサービスを利用することによって、外出の機会が少なくなった高齢者が他のクライアントとコミュニケーションを図れるようにもなります。
半日型デイサービスでは、入浴サービス以外にもレクレーションや食事の場での交流があるため、自宅では味わえない日常を過ごすことができます。
他のクライアントにも同じメリットがあり、相乗効果が生まれますので、施設としても有益なことです。
④バイタルチェックをしてもらえる
デイサービスでは入浴前にバイタルチェックを行うよう定められています。
そのため、体調次第では、入浴が難しいと判断される場合があります。入浴ができない場合は、部分浴や清拭などの対応になり、体に負荷がかかることを防いでくれます。
⑤家族が休む時間が作れる
施設で入浴をすることによって、クライアントのご家族の休む時間を作れることもメリットです。
家族介護は、クライアントのご家族にも大きな精神的ストレスがのしかかります。
そのストレスを緩和するためにも、施設を利用して自分の時間を作ることが大切です。
デイサービスでは、アテンダントがクライアントの状態を観察するため、皮膚病や傷などの体の異常が見つかる場合もあります。
異常の早期発見はクライアントの負担を軽減するので、ご家族とアテンダントがお互いに協力することによって、クライアントはより安心安全に日常生活を送ることができるようになります。
デイサービスで入浴のみの利用でのデメリット
デイサービスで入浴介助サービスを利用する場合、デメリットも存在します。
- 感染症のリスクがあることを理解する
- 体調によって入浴が左右される
以下で詳しく解説します。
①感染症のリスクがあることを理解する
デイサービスでは複数の利用者が順番にお風呂に入浴するため、感染症のリスクがあることを否定できません。
しかし、多くの介護施設は感染をさせないように対策を練っています。感染症のリスクがどうしても心配という方は、どういった感染対策をとっているのか施設に問い合わせてみるのもいいでしょう。
②体調によって入浴が左右される
前述したとおり、利用者さんの体調によっては入浴ができないことがあります。
体調不良により入浴が中止になった際は、翌日以降に体調が良くならないと入浴ができないので要注意です。
入浴ができない場合でも清拭や部分浴などを代わりにしてくれる施設は多いです。
入浴介助はデイサービスに頼ることも大切
家族での入浴介助は、相当な体力と精神力が求められることから、どうしても限界があります。
そのため、デイサービスを入浴のみで利用される方は多いです。
しかし、自宅以外のお風呂に入ることに抵抗があるクライアントが多くいることも事実です。
デイサービスのアテンダントには入浴介助の技術だけではなく「自宅以外でのお風呂も悪くない」と感じていただける対応力も求められます。
クライアントに寄り添った介助ができるアテンダントが多く在籍しているデイサービスを選ぶことで、クライアントがよりリラックスして入浴の時間を楽しむことができるでしょう。
デイホーム土屋では、アテンダントの技術向上に特に力を入れており、まるで自宅でくつろいでいるかのように安心して過ごしていただける環境を整えています。デイサービスの利用に興味がある方は、ぜひ一度お近くのデイホーム土屋までお問い合わせください。