デイサービスは、高齢や認知症などを理由に介護が必要とされたクライアントが、平日の日中に8時間程度利用する介護保険サービスです。
デイサービス内では他のクライアントやアテンダントと共にレクリエーションに取り組んだり、栄養バランスのとれた昼食やおやつの時間を楽しむことで、気分転換を図ることができます。
またクライアントと同居する家族にとっても一時的に介護から離れ、仕事に集中したり自分自身の時間を有効に活用したりすることが可能となります。
超高齢化社会を迎えた日本においてとても需要が高いデイサービスですが、例えば健康な人が「デイサービスに通いたい」と希望した場合でも、デイサービスを利用することは可能なのでしょうか。
今回の記事では、デイサービスの利用条件を中心に、健康な人がデイサービスに通う際の条件をご紹介していきます。
またデイホーム土屋では、日本各地で小規模型のデイサービスを運営しております。
この記事を読んで「デイサービスに通いたい」「家族にデイサービスを勧めたい」と感じた方は、お気軽にデイホーム土屋までお問い合わせください。
デイサービスを利用する条件
デイサービスは、介護保険制度に基づいて運営される通所型の介護サービスに該当します。
そのためデイサービスを利用するためには、自治体による介護度認定調査によって「要介護1~5」の区分に該当している必要があります。
要介護1の目安
デイサービスを利用することが可能な要介護1のクライアントは、実際にどの程度介護を必要としているのでしょうか。
要介護1の目安は、排泄・入浴・食事などの日常動作は自分自身の力でこなすことができるものの、一部の日常動作において見守りやサポートが必要な状態となっています。
例えば入浴に困難を抱えているクライアントを想定して、介護度の違いを比較していきましょう。
要介護1と認定されるクライアントが入浴に困難を感じている場合は、着替えや洗髪・洗身などは問題なくこなすことができるものの、浴槽をまたぐ際に介助を必要としていたり、浴室と脱衣所の段差で躓くことのないようサポートが必要な状態であることが多いです。
一方で要介護1よりも1つ介護度の低い「要支援2」の場合は、基本的に自身の力だけで日常動作をおこなうことができる状態と判断されています。
反対に要介護1よりも介護度が1つ高い「要介護2」の場合は、立ち上がりや歩行などが困難な状態で、入浴において全般的な見守りが必要になります。
要介護1以上の区分であれば、デイサービスに通うことは可能
前項でご紹介したように、要介護1の区分に認定されたクライアントは日常生活の一部において手助けを必要としていたり、認知機能に若干の衰えが感じられたりするものの、自足で歩行することや、意思の疎通などは問題なく行うことができる状態です。
そのため一般的には「若干のサポートは必要だが、健康な人」であっても、デイサービスに通うことは可能といえます。
要支援認定でデイサービスに通う条件
基本的には要介護1以上のクライアントが利用可能なデイサービスですが、一部の事業所においては要支援認定のクライアント、つまり要介護1以上に健康状態に大きな懸念材料のない人であっても利用することが可能な場合があります。
詳しく確認していきましょう。
要支援でデイサービスを利用するのは「介護予防通所介護」に該当
先ほどご紹介した通り、デイサービスは介護保険サービスとして要介護1以上のクライアントが利用可能なサービスです。
要介護1以上のクライアントがデイサービスを利用する場合は、日常生活でサポートを必要としていながらも自宅で生活をしているクライアントに対して、身体機能の維持や社会参加、家族の介護負担軽減を支えるといった考え方からサービスが提供されます。
一方の要支援クライアントがデイサービスを利用する際は、介護予防という概念に基づきます。
これは、今後介護度が進行する可能性のあるクライアントの、身体機能低下や認知機能低下を予防して介護度の進行を遅らせるという観点から提供される、介護予防通所介護に該当するサービスです。
特に介護予防の観点からデイサービスを利用することは、他者とのコミュニケーションによる気分転換や、自宅に閉じこもりがちなクライアントの行動範囲を広げて生活範囲を広げることにつながり、健康な人の状態にある要支援クライアントのQOL(生活の質)を向上させていくことに結びつきます。
介護予防で利用するデイサービス
介護予防の観点から利用するデイサービスも、通常のデイサービスと内容は同じです。
一部のレクリエーションや生活動作の介助において、要介護のクライアントと比較するとサポートの有無といった違いがあるものの、タイムスケジュールとしては同じプログラムを利用します。
自宅までの送迎も、要介護のクライアントと同様にお願いすることが可能です。
ただし通所を希望するデイサービスが介護予防通所介護を受け入れていること、そして自治体によっては介護予防通所介護の利用回数上限が設けられていますのでその回数内で利用すること、が条件になってきます。
要介護と認定されたクライアントがデイサービスを利用する場合とは異なり、健康な人により近いと認定される要支援のクライアントがデイサービスを介護予防通所介護として利用する際には様々な制約がありますので、事前に自治体やケアマネージャーにしっかりと相談しておきましょう。
デイサービスは健康な人ほど利用する価値あり!介護予防の観点からも利用を検討してみよう
比較的介護度が低いことから健康な人、もしくは健康な人に限りなく近いクライアントがデイサービスを利用する際の条件条件などについてご紹介いたしました。
デイサービスは他者とのコミュニケーションやレクリエーションを中心とする身体を動かす時間を通して、気分を前向きに整える効果や、介護度の進行を予防する効果が期待できます。
要介護1もしくは要支援の段階から積極的にサービスを活用していくことによって、今後の介護生活に大きな違いが出てくる場合もありますので、健康なうちからデイサービスに慣れておくことをおすすめいたします。