デイサービスと訪問介護。どっちのサービスを利用するか迷ったら、どうすればいい?

デイサービスと訪問介護は、介護度認定を受けたクライアントがまず初めに利用することの多い介護保険サービスです。

初めて介護保険制度を利用する方やその家族には「デイサービスって何をするところなの?」「訪問介護でお願いできるのは、どんなこと?」という疑問をお持ちの方も多いと思います。

今回の記事ではデイサービスと訪問介護の違いについて分かりやすく解説していきます。

「どっちのサービスを利用したらいいの?」とお悩みの方にも分かりやすい内容となっていますので、ぜひ最後までご確認ください。

目次

デイサービスと訪問介護の違い①通う?訪問?

デイサービスと訪問介護の大きな違いは、どこでサービスを利用するのかという点になります。

デイサービスは通所介護と呼ばれ、送迎車による送り迎えによって、事業所に通う形で利用します。

一方で訪問介護は、自宅にホームヘルパーや介護福祉士が訪問し、主に自宅内で身体介助や生活支援などの介護保険サービスを提供します。

サービスの利用対象者となるのはデイサービスと訪問介護のどちらの場合でも、介護度認定で要介護1以上と認定され、自宅での生活を送るクライアントとなります。

介護度認定で要支援もしくは非該当と認定されたクライアント、また入居型の介護施設で暮しているクライアントはサービスを利用することができませんのでご注意ください。

デイサービスと訪問介護の違い②サービスの提供時間

デイサービスは施設によって違いがありますが、朝9時頃に送迎車で事業所に向かい、16時頃まで事業所内で過ごします。

第二の我が家と表現されるように、平日の日中、比較的長い時間を過ごす場所になります。

介護保険制度による介護報酬の対象ではありませんが、栄養バランスのとれた昼食やおやつなどを、仲間と食卓を囲みながら食べることが可能です。

基本的に事業所は平日のみの運営となっていますので、家族の都合に合わせて休日に利用することや、利用時間帯を変更することは難しくなっています。

一方の訪問介護は、サービスの提供時間が20分未満・20分以上30分未満・30分以上1時間未満・1時間以上(最大150分まで)と細かく設定されており、利用時間によって料金が変動するサービスです。

訪問介護を提供する事業所によっては割増料金が必要なものの深夜や早朝のサービス提供や、土曜日のサービス提供に対応しています。

ライフスタイルや家族の状況に応じて、どっちのサービスが適しているかを考えて利用を検討しましょう。

デイサービスと訪問介護の違い③目的

デイサービスと訪問介護では、介護サービスの目的が大きく異なります。

デイサービスは、クライアントが定期的に外出の機会を持つことによって、自宅への引きこもりを防止することを目的としています。

他のクライアントやアテンダントとの交流を通して、心身機能の維持を図ることができるよう、レクリエーションや軽い運動・体操などのプログラムが充実しています。

また一定時間クライアントが家を離れる時間を設けることによって、クライアントの家族が抱えている身体的や精神的な負担を軽減して、在宅介護生活を安定的でストレスの少ないものにするという意義もあります。

デイサービスに対して訪問介護は、自宅での生活を続けるなかでクライアント自身や家族だけでは難しくなってきたクライアントに対して提供される介護サービスです。

入浴や食事、排泄のサポートといった身体介護・掃除や洗濯、調理を手伝う生活援助・通院に伴う外出のサポートや薬の受け取り代行といった日常生活の世話など、毎日の生活においてクライアントが感じている困りごとを直接的に支援します。

デイサービスと訪問介護の違い④自己負担の金額

デイサービスと訪問介護はどちらも、介護保険制度によって運営されています。

介護保険制度では、クライアントが利用した介護サービスの料金を「介護報酬」という形で計算しており、算出された介護報酬のうち1割〜3割がクライアントの自己負担となります。

デイサービスを利用した際の自己負担金の目安は、1回あたり1,000円から2,000円です。

この料金は、デイサービスは1回あたりの利用時間が長いこと・実費で支払う必要のある昼食やおやつ代が必要になってくることなどが影響しています。

対して訪問介護の場合は、60分以上90分未満の身体介護サービスを利用した際の自己負担金の目安が600円程度となっています。

訪問介護は実際にサービスの提供を受けた時間の長さや、利用したサービスの内容(身体介護・生活援助・身体介護と生活援助の組み合わせ利用・乗降時介助)によっても介護報酬が変動します。

クライアント一人ひとりの状況に合わせて必要となる料金が異なりますので、訪問介護を利用する際はケアマネージャーが作成したケアプランを確認し、自己負担金の目安を把握しておくことがたいせつです。

デイサービスと訪問介護。どっちにしようか迷ったときは各所に相談を

デイサービスと訪問介護の違いについてご紹介いたしました。

デイサービスと訪問介護は先ほどご紹介した通り、自宅に暮らす要介護1以上のクライアントが利用することのできる介護保険サービスという共通点がありますが、その他は全く異なるサービスです。

簡単にサービスの内容を比較すると、以下の通りです。

デイサービス訪問介護
利用が可能な時間平日の日中(時間固定制)施設によっては24時間365日 (早朝・深夜の加算あり) (クライアントの意思で時間を指定可能)
1回あたりの時間7時間前後+送迎最短20分・最長150分
1回あたりの料金1,000円~2,000円程度(7時間)600円程度(1時間)
サービスの目的・気分転換 ・他人との交流 ・心身機能の維持 ・家族の負担軽減・日常生活内の困りごとを解消 ・家族の負担軽減

身体や心の健康状態によってどっちの介護保険サービスを利用すべきか迷ってしまった時は、介護サービスを利用するために必要なケアプランを作成してくれるケアマネージャーやかかりつけ医に相談してみましょう。

特にケアマネージャーが作成するケアプランは、実際にどのような介護サービスをどのくらいの頻度で利用していくことが妥当なのかを記す計画書です。

事前に各事業所の情報収集や見学・相談を行ったうえで、デイサービスと訪問介護のどっちを中心にサービスを利用していくのか、ケアマネージャーと相談しながらいきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次