介護を必要としているクライアントの日中の居場所となるデイサービスは、超高齢化社会の進行とともに非常に需要が高いサービスです。
自宅での生活では不足しがちな他者との交流や栄養たっぷりの昼食、レクリエーションや簡単な体操で心も身体もリフレッシュしていただくのが、デイサービスの使命です。
またクライアントだけでなく、日中の介護サービスを安全な施設で提供することによって、クライアントの家族にとっても気分転換や仕事に集中していただくことができるのが、デイサービスの存在意義といえます。
今回の記事ではデイサービスで提供している介護サービスの内容を中心に、デイサービスで働くアテンダントに求められる役割についてご紹介いたします。
なおデイホーム土屋では、日本各地でデイサービス事業所を運営しています。デイサービスでの働き方やデイサービスへの転職が気になっている方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
デイサービスの内容①送迎
デイサービスでは事業所が保有する送迎車によって、クライアントの自宅と事業所の間を送迎するサービスを提供していることが一般的です。
歩行機能の低下や筋力の低下によって外出が億劫になりがちなクライアントであっても、アテンダントによる乗降サポートや車いすリフトなどの機能によって、自宅の玄関から事業所まで安全に、ストレスなく移動することが可能です。
クライアントのご家族にとっても大きな手間なく見送りをすることができるというメリットがあります。
デイサービスの内容②昼食とおやつ
一般的なデイサービスでは、9時から16時頃までサービスを提供しています。
そのためデイサービスを利用するクライアントには、事業所内で昼食やおやつを提供し、召し上がっていただくことになります。
不足しがちな栄養素をたっぷりと摂れる優しい味の食事や、咀嚼しやすいおやつなどは、特に自力での外出が難しいクライアントにとって大きな楽しみの一つです。
他のクライアントやアテンダントとの会話や笑顔で過ごす時間をデイサービスでの食事時間を通して楽しむことで、クライアントの満足度や充実感は大きく向上します。
必要なクライアントに対しては食事介助を行いながらではありますが、アテンダントとしては和やかな食事の時間を提供できるように心がけると良いでしょう。
デイサービスの内容③入浴
一部のデイサービスでは、自宅での入浴が難しい方に対して入浴介助のサービスを提供しています。
介護度が進行したクライアントにとって一人での入浴は非常にハードルが高く、また同居する家族にとっても経験不足やバリアフリーではないお風呂での介助などは困難な介護の一つです。
入浴介助を行う上では安全に最大限配慮したうえで、自分でできる衣類の着脱などはなるべくクライアント自身に行ってもらうなど、一人ひとりの状況に合わせた入浴内容を提供することが、アテンダントには求められます。
デイサービスの内容④レクリエーション
デイサービスでは他者とのコミュニケーションや気分転換、また身体機能の維持を目的に、レクリエーションの時間が設けられています。
クイズや簡単な制作活動、ミニゲームなどのほか、季節によっては遠足に出かけたり料理を楽しむこともあります。
アテンダントとしてはクライアントの身体機能などに応じてレクリエーションの内容を調節し、マンネリ感をなるべく軽減しながらレクリエーションを提供していく役割が求められます。
また大前提として安全管理や健康管理が求められますので、レクリエーション前後のバイタルチェックや内容の見直しはしっかりと行っていきましょう。
デイサービスの内容⑤機能訓練
機能訓練は、クライアントの状態に合わせて様々な身体機能の維持を目的として提供されるサービスです。
歩行訓練や乗降訓練など足腰の機能維持を目的にしたプログラム以外にも、認知機能の維持を目的とした脳トレ、正常な嚥下をサポートする口腔機能訓練なども、機能訓練の一種です。
デイサービスで提供される機能訓練は医療行為ではなく、あくまで介護サービスの一つとしてアテンダントによって提供されるものです。
そのため機能訓練の内容や提供時間は、デイサービスによってそれぞれ特色があります。
デイサービスに配置されている機能訓練指導員を中心に、各事業所で趣向をこらし、安全で効果の高い機能訓練を提供することが求められています。
デイサービスを利用できるクライアント
基本的にデイサービスは、要介護1から5の認定を受けたクライアントが利用することのできる介護保険サービスです。
ただし一部の予防通所介護施設認定を受けている事業所であれば、要支援1もしくは2に該当するクライアントであっても受け入れが可能となっています。
デイサービスでは大きな特徴である送迎サービスが付帯していることがほとんどですので、利用にあたっては事業所の送迎エリアと自宅の所在地が最も重要になってきます。
またデイサービスで提供される内容には医療行為が含まれていません。
したがって医療行為を必要とするクライアントはデイサービスの利用が難しいという点を把握しておきましょう。
デイサービスの内容は事業所ごとに様々。自分に合った事業所を探そう
デイサービスは、厚生労働省によって定められた人員配置基準を満たした上で認可を受けないと運営することができませんが、提供するサービスの内容に関しては各事業所が趣向を凝らしている比較的自由度の高い施設です。
そのため家庭菜園を楽しむことのできる施設や、料亭のランチを提供する施設など、各事業所ごとに提供されるサービスの内容に特色があります。
アテンダントとして勤務する上で、事業所のカラーやサービス内容をしっかりと把握しておくと、勤務後のイメージギャップを防ぐことができます。
デイサービスでの勤務を希望している場合や介護業界への転職を検討している場合は、事前に事業所のホームページを確認したり、可能であれば見学をお願いしてみると良いでしょう。