デイサービスの利用料が気になる!改めて知りたい介護保険制度の仕組みを解説

デイサービスは、要介護1から要介護5に該当するクライアントが利用することのできる介護保険サービスです。

自宅で自立した生活を送っているクライアントを主な利用対象として想定していることもあり、「初めての介護保険サービスとして、デイサービスを利用する」という方も少なくありません。

介護保険サービスを利用するにあたってお問合せが多いのが、サービスの利用料に対する自己負担金についてです。

今回の記事ではデイサービスの利用料金を中心に、介護保険制度の自己負担金に関する疑問を解決していく内容となっています。

クライアントのご家族はもちろんのこと、デイサービスに勤務するアテンダントにとっても改めて学んでおきたい内容になっていますので、しっかりと確認していきましょう。

目次

介護保険制度の仕組み

介護保険制度はクライアントの要介護度を8段階に分類し、それぞれの要介護度ごとに利用できる介護保険サービスや利用時間を定めています。

介護施設を利用した際に必要な利用料は、介護保険制度に該当しているクライアントであれば基本的に介護サービスの利用にかかった費用の1割(ただし一定以上の所得があるクライアントの場合は2割負担もしくは3割負担、反対に所得が低い場合の軽減措置もあり)と定められています。

介護保険制度によって利用料の自己負担が大きく抑えられていることで、金銭的な不安なく必要な介護サービスを利用することができますので、社会とって重要な制度といえます。

利用料とセットで覚えたい「介護報酬」とは

デイサービスをはじめとする介護保険サービスは、厚生労働省によってそれぞれに介護報酬が定められています。

クライアントが介護サービスを利用した場合、内容や要介護度ごとに決まっている介護報酬の単位に、地域加算やサービス加算をはじめとする各種加減算を加え、提供地域ごとに定められた単価をかけ合わせます。

そうして算出された単位が介護報酬となりますが、このうち通常であれば9割は「介護給付」として市区町村などの自治体から介護事業所に対して支払われ、残りの1割が「利用料」としてクライアントが介護事業所に支払うことになります。

つまり「介護報酬の1割がクライアントの自己負担となる利用料」と考えておくと良いでしょう。

デイサービスの利用料の目安

細かい計算方法や介護報酬の仕組みがわかったところで、実際にデイサービスを利用した場合の利用料は、どの程度が相場になるのかを見ていきましょう。

ここでご紹介する数字はあくまで平均的な参考値であり、お住まいの自治体やクライアントの状況、また資産状況などによって大きく変動する可能性がありますので、あくまで参考としてご覧くださいね。

デイサービスの費用内訳

デイサービスを利用した際にかかる費用には、具体的に以下の費用が含まれています。

デイサービス費用=利用料+サービス加算+食費+その他費用

このうち利用料とサービス加算は介護保険制度の対象となる部分(原則として自己負担1割)ですが、食費とその他費用(介護用おむつや歯ブラシなど)に関しては全額自己負担となってきます。

おおよその目安としては利用料が400〜1,300円、サービス加算が40円〜200円、食費が500円前後となっており、1回の利用で費用としては1,000円〜2,000円が相場になってきます。

利用料

介護保険の適用になる利用料は、クライアントの要介護度と事業所の規模、そして利用時間によって細かく単位が定められています。

デイホーム土屋が運営しているような地域密着型通所介護に該当するデイサービスの場合、利用料の目安は以下の通りです。

  • 最も介護度が低い要介護1の方が最長の8時間59分利用……780単位(自己負担1割で800円前後)
  • 要介護3の方が一般的なデイサービスの設定時間である7時間30分利用…1,028単位(自己負担1割で1,000円前後)
  • 最も介護度が高い要介護5の方が最長の8時間59分利用……1,360単位(自己負担1割で1,500円前後)

地域密着型通所介護に該当するデイサービスは、利用定員が18名以下の小規模施設として定められています。

地域密着型サービスとして提供される介護サービスになるため、クライアントの居住地と利用を希望する事業所が同じ市区町村である場合にのみ利用が認められます。

少人数でアットホームな雰囲気で過ごせるデイサービスが多く、第二の我が家のようにくつろいで過ごすことができます。

サービス加算

サービス加算は、利用した事業所が特定の条件を満たすサービス提供体制や人員体制を整えている場合に対し、利用料に追加で請求される料金のことです。

サービス加算に関しても介護保険制度の対象となるため、多くの方の自己負担金は1割です。

一般的なサービス加算の例は、以下の通りです。

  • 入浴介助加算……1回あたり40円~55円
  • 認知症加算……1回あたり60円
  • 口腔機能向上加算……1回あたり150円~160円
  • サービス提供体制強化加算……1回あたり6~22円

どれも1回あたりの料金は高額ではありませんが、例えば入浴を週2回利用すると一か月あたりの入浴介助加算は320円〜440円程度の自己負担金となります。

また認知症の診断がおりているクライアントの場合は週2回のデイサービス利用で480円程度の自己負担金が必要です。

あらかじめ入所前には利用したいサービスとその加算目安をしっかりと調べておくことをおすすめいたします。

食費

デイサービスは朝9時頃から夕方4時頃までの時間帯で行われることが多く、クライアントは事業所内で昼食や3時のオヤツを食べることが一般的です。

昼食やオヤツの内容は事業所によって様々ですが、デイホーム土屋ではそれぞれの事業所で工夫を凝らしたメニューを提供しています。例えば、地元や庭でとれた野菜を活用したメニュー、近くの海で釣れた魚など、クライアントが慣れ親しんだ食材と健康的な味付けにこだわっています。

料金は介護保険の適用外となり施設ごとにまちまちではありますが、500円〜700円が費用相場の目安です。

その他の費用

おむつや歯ブラシなどを自宅から持ち込まず、事業所が購入した日用品を購入した際にかかる費用などを意味します。

食費と同様に介護保険制度の対象にはならず、個人差がある項目になります。

デイサービスの利用料は、要介護度と利用時間がカギ!その他の費用もしっかりチェックしよう。

デイサービスの利用料に関わる介護保険制度についてと、実際の利用にかかる費用についてご紹介いたしました。

デイサービスを利用する際は自己負担が1割のケースが一般的で、利用料の他に様々な加算と経費が合算されて必要費用となります。

毎月の料金には個人差が大きいので、実際に利用を開始する前に一度利用料のシミュレーションなどを行っておきましょう。

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